NHK 「MEGAQUAKE(メガクウェイク)Ⅱ」を視て

昨年の東日本大震災が世界中で計測されていた、という事実をベースに構成された、とても興味深い内容でした。
GPSをみていて、変だぞ、と論文を2000年に発表していた研究者がいたかと思えば、宮城沖だけ研究している方もある、ということが分かりました。

で、結局は、研究がニッチになりすぎていること、そして、国がわかりやすい研究にだけ予算を割いている結果、が地震予知とやらをさせにくくしているのではないか、とさえ、感じました。

番組中でも語られていましたが、史上初、地震データがあらゆる機器で観測され記録された地震が昨年3月11日の地震です。
日本は高度にGPSが発達していることが、他国と比較して大きく異なる点でしょう。陸地のズレが10年前にあったんだそうです。

記憶をたどれば、中学生の頃、地震のメカニズムが科学的に判明したらしく、授業で聞いた話の中で記憶に残っているのが、日本とハワイは将来くっつく、という話しです。つまりプレートの移動が進行すればそういうことも起こりうる、という話が、わかりやすく「近づいている」という話しでくくられていたのです。

番組を最後まで見ていて、史料分析と統計学、はどうなっておるのじゃ?と感じました。

結局、地震の記録は古文書に頼るほかなく、そして各種の異常現象と地震の関係は統計的なデータからしか説明できません。
つまり、日本の歴史をよく知っている人と、地震学者がハンドインハンドになっていれば、かなりわかるばずです。
そしてこのネットワークが、海外とも同じように、学会、とかではなくてつながっていれば、もっと情報の質が高まります。

自然現象を解明しようとする、先生方の努力と根気、そしてその情熱には頭が下がりますが、結局のところ、研究範囲といったことが邪魔をして視野が狭すぎるため、総合的な判断をすることができないレベルの言葉しか発することができないのではないでしょうか。

以前、日本国の財政状況を公開して、誰でも計算できるようにしたほうが良い、とこのブログで書いたことがありますが、同じように、地震に関係すると思われるデータを一般にも公開することを目的としたWebサイトができればよいな、と思います。

なぜそんなことが必要かといえば、専門家は目先のこと、そして過去の事例などにとらわれがちだからです。
地震発生にかんする予測は、直感的に、各種の現象データと地震発生データとをリンクした分析がベースになると思います。

とすれば、深海魚打ち上げられ地点と時間、空に変な色の雲を見た地点と時間、など、ネットでも情報を収集できることも多いのではないかと思います。

本来の統計手法を、地震にも生かすべきと感じました。



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